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 あの会社のこんな人事制度改革 2004.02





松下、昇格・登用で年功排除――資格を簡素化

 松下電器産業は今年4月から昇格や幹部登用で年功要素を排除した人事制度を導入する。主任や参事など一般社員より上の資格を6段階から3段階に簡素化し、経営幹部の登用は、国内外500ポストで年齢・国籍を問わない統一基準を設ける。4月から全社員の年功賃金を廃止するが、人材管理でも年功排除を徹底する。
 松下の社内資格は現在、理事・副理事・参事・副参事・主事・主任の六段階に分かれているが、理事・参事・主事の三段階に簡素化する。 松下では組織のフラット化を進める中で、ポストに関しては部長職の副参事の下に課長職の参事がいるなどの逆転現象はおきていたが、賃金や処遇は資格に基づくため、社内に年功意識が強く残っていた。
 2004/02/19



川重、定年63歳に延長

 川崎重工業は2005年度から五年かけて、現在60歳の定年を63歳まで段階的に引き上げる。定年延長に先行して2004年度から定期昇給(定昇)を廃止すると同時に福利厚生制度を見直し、定年延長の財源とする。
 定年延長は1945年四月一日生まれ以降の非管理職全員が対象。2005年度に61歳に引き上げ、2007年度に62歳、2009年度に63歳とする。雇用延長後の給与は60歳時点の6割程度となる見込み。毎年約500人が定年延長の対象となる。 対象にならない管理職には再雇用制度を導入する。希望者から経験や能力を判断して再雇用対象者を選抜する。
 財源は来年度からの定昇廃止や福利厚生の見直しなどで手当てする。定昇廃止にあわせて生産職には技能の習熟度に応じた習熟給を導入、事務職には業務の達成度や成果に応じた給与制度を取り入れ、給与水準の大きな変化は避ける。
 川重は少子高齢化に備えて労働力を確保すると同時に、退職間近となった従業員から若手への円滑な技能継承をねらう。
2004/02/24:日本経済新聞




上場企業、役員退職金廃止相次ぐ――年間報酬に一本化

 HOYA、ダイキン工業など上場企業が相次いで役員退職慰労金制度を廃止している。在任期間が長ければ自動的に受取額が増える従来の仕組みをやめ、毎年支払う役員報酬に一本化。会社の業績や役員の貢献度との連関性を強める。従業員の賃金・退職金制度では成果主義が増えているのに対し、退職慰労金制度は年功的な要素が強かった。HOYAは鈴木洋・取締役最高経営責任者らの提案「会社の業績や株主の利益との関連性が薄い」による。同社は昨年六月に委員会等設置会社に移行しており、今後は社外取締役だけで構成する報酬委員会が個々の取締役の働きに応じて報酬の受取額を決める。 同様に委員会等設置会社に移行したオリックスも「役員は毎年成果をチェックされるべきで、報酬の後払い的な性格を持つ退職慰労金はなじまない」(社長室)という。 各社は連結経常利益や純利益、株主資本利益率(ROE)などと連動する報酬体系を採用している。 2003年度に役員退職慰労金制度を廃止した上場企業は十五社前後とみられる。それ以前にも野村ホールディングスや花王が廃止している。
:2004/02/20 :日本経済新聞



電機大手17社要求出そろう(2004春賃金雇用

 電機連合(古賀伸明委員長)に加盟する大手企業労働組合の二〇〇四年の春季交渉要求が十九日、出そろった。一時金については、今春から安川電機が労使交渉で決定する方式から業績連動方式に切り替え、主要十七組合のうち十組合が業績連動となる。
 各労組ともベースアップ(ベア)は見送り、現行賃金体系の維持を求める。一時金の要求水準は4.5カ月―5.64カ月で、前年の要求より0.4カ月分を上積みし5.64カ月を要求したシャープ労働組合を除けば昨年とほとんど変わらない。
 賃金以外では、組合員の配偶者が出産する際に取れる休暇制度の日数を五日間とすることや、組合員のキャリア開発支援に取り組むことなども求めている。
2004/02/20


日産、定昇廃止――成果主義型に全面移行

 日産自動車は17日、一般社員を対象にした新たな人事制度を4月に導入すると正式発表。年齢に応じて毎年増える定期昇給を廃止。能力や業績で支給額が決まる成果主義型の賃金体系に全面移行する。
 賃金は現行制度では本給、仕事給、年齢給など六項目に分かれているが、これを月次給に一本化。年功要素をなくす。支給額は上司が部下の役割や能力を判断して決める。評価も現在の相対評価から絶対評価に変更、 能力で賃金が決まるため「定昇、ベアという考え方はなくなる」(渡辺邦幸常務)。賞与は年初に設定した目標の達成度合いで変動する仕組みにする。
2004/02/17
 

トヨタ、年齢給を3月廃止――退職金は10月からポイント制

 トヨタ自動車は17日、全組合員の賃金・退職金制度を見直し、経験や成果を重視した新しい体系を導入すると発表。3月で工場で働く技能職社員の賃金の2割を占める「年齢給」を廃止し、4月から「習熟給」と「役割給」を導入する。10月には事務・技術職を含めて資格や役職に応じたポイント制の退職金制度を導入する。これにより全職種年齢給は全廃となる。
 技能職に導入する習熟給は毎年無査定で上がるが勤続20年を境に上昇率が鈍化し、勤続30年以後は伸びない設計。高い技能を取得して資格が上がり現場を指導する役職に就くと、習熟給の代わりに役割給を支給する(役割給は習熟給より最大で年間24万円多い) 退職金は資格、考課と勤続年数をポイント化して累積し、算出する方式を採用。従来は勤続年数に連動していた。
2004/2/17



日立労組、賃金体系維持を要求、一時金5カ月分、ベアは見送り(2004春賃金雇用)

日立製作所労働組合は今春の労使交渉で、賃金体系の維持と五カ月分の年間一時金を要求する執行部案を決めた。ベースアップ(ベア)要求は見送る。十八日に正式決定し、会社側に提出する。
 日立労組は2002 と2003年の労使交渉でも年間5カ月分の一時金を要求。2002 年は4カ月、2003 年は4.3カ月で妥結した。 日立製作所は4月から全従業員の年功型賃金を全面撤廃し、仕事の成果と毎年の能力評価で給与が決まる新賃金制度に切り替わる。毎年一律に賃金が上がる「定期昇給」相当分も廃止する。組合員の賃金は一律には上がらないが、日立労組は共通の賃金テーブルを維持して安定した昇給を確保するのが狙い。
2004/02/07 日本経済新聞


静岡銀、パートに成果報酬、グループ社員登用も

 静岡銀行は四月からパート従業員の人事制度を刷新し、成果主義の報酬体系やグループ会社社員への登用制度を立ち上げる。同じ仕事でも働きぶりによって給与や地位を引き上げる待遇で従業員の士気を高める。従来の給与体系は仕事内容で決めており、パート向け成果主義の人事制度は「銀行業界では珍しい」(人事開発グループ)という。
 「ビジネススタッフ」と呼ぶ約1700人を対象に三段階で導入する。4月に営業店の窓口担当者を対象に預金商品も扱う「セールステラー」を新設する。現金の受け払い事務にとどまらず顧客の預かり資産を獲得すれば、成果報酬を支給する。報酬額などは今後決める。 7月には半年に一回の人事評価を始め、勤務態度や事務処理能力を査定する。事務専門会社の静銀ビジネスクリエイトの正社員採用制度も導入する。9月には全パート従業員を毎月の勤務時間が95時間より長い「ロング」と短い「ショート」に分け、ロング従業員は人事評価と給与水準を連動させる。 静岡銀グループは人件費削減でパート従業員を増やしたものの、短い勤務時間で扶養控除の対象を望む人がいる一方、事務処理の熟練者も出ており、新人事制度で待遇の格差が必要と判断した。
2004/02/05



三洋電が新退職金制度――自社株、上乗せ支給、成果・業績を反映

 三洋電機は十月をメドに、全従業員約3万人(本体と国内主要グループ各社)を対象に、自社株式を支給する新たな退職金制度を導入する。現行の退職金制度は残したうえで、株式支給を上乗せする。勤続年数や勤務成果によって支給株数が変動する仕組みで、個人の成果や会社業績がより退職金に反映するようにする。
 労使で基本合意しており、夏までに詳細を詰める。勤続三十年の場合で千株以上となる見通し(三日の同社株の終値は五百三十七円)。業績が拡大し株価が上がれば、退職金も実質的に増大する。
 株は支給時ごとに市場から買い付けたり、保有する金庫株を活用する見通し。三洋は株式購入費用として合計で百五十億円前後を見込み、十数年に分けて自己資金を充てながら毎年、費用計上する。従業員は退職時に株式を受け取る際、所得税がかかる。
 2004/02/04 :日本経済新聞


松下、家族手当を廃止、福利厚生に組み込み、選択型に――本給扱いから外す
掲載日:2004/02/04 媒体:日本経済新聞 朝刊,12面

 松下電器産業は賃金として扱っていた家族手当を4月に廃止し、新たな育児支援金を福利厚生に組み込む。年功型賃金の廃止に合わせたもので、個人の仕事と無関係な手当を賃金から外す狙い。同時に7月から社員が福利厚生メニューを自由に選択できるカフェテリアプランを導入し、一律支給を改める。
 松下の家族手当(扶養加給)はこれまで、配偶者一人に付き月額21000円、子供は人数にかかわらず同6000円を賃金に加えていた。本給扱いのため賞与にも反映されており、独身社員などの不公平感が強かった。
 今回、家族手当を廃止する代わりに福利厚生の一つとして「育英補助給付金制度」を新設。十八歳以下の子供一人当たり月額8000円を支給する。少子化対策もにらみ、子供が多ければ支給額が増える仕組みとした。三歳以下の子供や要介護者を抱え、職に就いていない配偶者も対象とする。
   松下は四月から年齢給を廃止した新賃金制度で成果主義を徹底するが、個人の仕事と関係のない家族手当を賃金項目から外すことで公平性を高める。一方で福利厚生を充実させ選択型とすることで利用格差を解消する。


日本油脂、成果給に一本化、総合職は家族手当も廃止

 特殊化学品大手の日本油脂は4月から、年齢とともに一律上昇する年齢給を廃止し、成果主義に基づく賃金制度に全面的に移行する。対象は全社員約2100人で、約4割を占める総合職社員は定期昇給に加え家族手当なども撤廃する。化学業界で成果給への全面移行は珍しい。人件費の総額は変わらない見込みだが、能力給の導入で社内活性化につなげる狙いだ。
 新制度では成果に応じて最大で上下それぞれ15%の幅を持たせる。人事評価は社員が業績評価シートであらかじめ設定した目標の達成度を上司が七段階で格付けする。「納期の短縮」など個人的な目標だけでなく、部署ごとの目標やチームワークなど協調性も加味する。上司が目標の難易度を判断したうえで評価、格付けする。 これまで基本給の中で約三割を占めていた年齢給をなくして成果給だけにする。工場従業員などの一般職社員には家族手当を当面残すが、総合職社員で廃止する諸手当は能力給の原資にする。管理職にはこれまでの部長職に加え、課長職にも年俸制を導入する。
  社員の評価に対する不満などは社内イントラネットを通じて人事・総務部長まで自由に申告できる。新賃金制度が定着した後、社員が仕事をしたい事業部などを選べる公募制などを取り入れることも検討する。
 :2004/02/04 :日経産業新聞



硝子など、役員退職金を引当金処理、コスト認識へ相次ぎ変更

 役員退職慰労金の会計処理を変更する企業が相次いでいる。決算期ごとに慰労金を費用処理し引当金を積むことで、期間損益と債務を正しく認識する。これまでは従業員の退職給付引当金を積む一方、役員退職慰労金の引当金を計上していなかった。会計処理の変更で投資家に対する情報開示の精度を高める。
 2003年9月中間期に役員退職慰労金の会計処理を変更した企業は旭硝子や商船三井、コニカミノルタホールディングス、青山商事など十五社だった。 旭硝子(現在は十二月期決算)は九月中間期時点で負担する見込みの役員退職慰労金五千八百万円を販管費に計上。これまで認識していなかった過去分は十六億二千八百万円に上り、特別損失として費用処理した。
  役員退職慰労金の会計処理は二種類ある。役員が退職した時点で費用処理する方法と決算期ごとにコストとして認識して引当金を積む方法がある。大手監査法人は「引当金を積む方が望ましいため、新規の上場企業に対しては引当金を積むように順次指導してきたが、手付かずの企業もある」と言っている。
2004/02/04 :日経金融新聞


機械設計の不動技研、基本給一律15万円、年功による差撤廃

 機械設計の不動技研工業(長崎市、浜本好哉社長)は年功によって18万―35万円と差のあった従業員の月間基本給を、一律15万円に変更した。これに給与総額の約二割を成果主義で分配する。これまで約一割だった成果部分を増やし、能力のある人材に報いることで企業としての競争力を高める狙い。成果部分は百ポイントの点数に換算して評価する。設計エンジニアの場合は設計した部分の生産額を最大四十ポイント、自らの営業で受注があった場合は受注額で最大二十ポイント、部下の指導、業務効率化、協調性などを合わせて最大四十ポイントという。管理部門の場合は指導、効率化などの部分が評価対象になる。同社の大卒初任給は183000円で、新入社員の場合は四年目にこの方式に移行する。二、三年目は社員が従来型か新方式かを選択できる。
2004/02/02 :日本経済新聞


三菱電機、一般社員、30歳超の定昇廃止

  
 三菱電機は四月から成果主義を取り入れた賃金体系に移行し、三十歳を超えた社員の定期昇給(定昇)を廃止する。管理職を除く約二万人の一般社員が対象。 三菱電機の賃金は現在、一律に毎年三千円ずつ増える基礎給と役職や個人の業績を反映した資格職階給、諸手当で構成されている。定昇は事務系の場合、三十代後半までの社員を中心とする「主事」まで適用されているが、四月以降は三十歳以下に限定する。 電機業界では東芝が昨年四月、三十五歳で定昇が終わる賃金制度に移行した。日立製作所は管理職を除く国内の全従業員約三万人を対象に、今年四月から定昇相当部分を廃止する。松下も四月から一般社員を対象に、四十五歳まで自動昇給する年齢給を廃止し、成果主義賃金を導入する。
2004/02/01 :日本経済新聞


大成建、退職増に備え、新職種で若手確保


  大成建設は今後、中高年社員が大量に定年退職するのに備え、人事制度を改正する。四月入社の新卒採用者から総合職の下に「専任職」と呼ぶ新しい職種を設けた。定年退職者を再雇用する年齢制限も緩和し、再雇用社員を2010年までに段階的に五百人まで増やす。
 四月に13人の新卒を専任職で初採用する。専任職は転勤がない地域限定勤務で、生涯給与は総合職の七割程度。同社の職制はこれまで総合職と担当職(一般職に相当)の二本立て。専任職は担当職より専門的で準中核的な施工管理などの仕事を担う。地元で働き続けたい若者を中心に採用、2010年までに500人超に増やす。
 再雇用も拡充する。現在、定年退職した約70人を再雇用しているが、2005年度に140人に倍増。上限年齢も現在の62歳を2005年度までに63歳に一歳引き上げる。厚生年金の支給開始年齢に合わせて65歳まで段階的に延長する。
 労働集約型の建設業は人員減に比例して売り上げ規模が縮小するため、五十歳代の「団塊の世代」が抜ける穴をどう埋めるかが課題。 大成建設は専任職や再雇用社員を計千人規模で活用する。総人件費削減を進めながら約一兆二千億円の年間売上高を維持し、収益力を高める方針だ。
2004/02/02 :日本経済新聞


私鉄大手、成果主義を加速

  鉄道業はローテーション仕事が多く、交代要員が同じレベルで仕事をこなすのを前提にしてきたため、個人の成果に差をつけるのは難しかった。 阪急電鉄は係長以下の総合職(キャリアアップコース)にも年俸制を導入する。あらかじめ目標を設定し、達成度を評価して年俸を決める仕組み。
 南海電気鉄道も今年度から、本社の一般社員を対象に成果・能力主義を大幅に拡充した新人事制度に切り替えた。総務、経理部門など本社の一般社員と、グループ会社の出向社員合わせて七百八十人が対象。年間目標を定め、達成度に応じて昇進・昇給する。
 東京急行電鉄は人事部長などポストの役割の重さに応じて基準報酬を定める役割給を導入した。部長など職名別に決めていた手当を廃止。年収は役割給、業績給、基礎給で構成し、課長職なら最大三百万円の差が出る。従来は最大数十万円だった。
 近畿日本鉄道は本社に加え、運転士や車掌など現業部門の一般社員と出向者を対象にした成果重視型の人事・賃金制度を2005年度に導入する。対象は約一万人で、管理職を目指す「キャリアコース」などのコースを設定し、希望に応じて選べるようにした。キャリアコースは実績に応じて給与が増減するなど、成果主義を徹底する。 賃金は年功色の強い基礎給と成果部分の職能給で構成。基礎給の伸びは年齢とともに低くなり、五十歳以上は上がらないようにする。
2004/02/2 :日本経済新聞



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