脱「年功」職務給を導入、昭和電工・三井化学が新賃金制度、「能力」「成果」を加味。
昭和電工と三井化学は職務の重要度に応じて給与額が決まる職務給をベースとした賃金制度を導入した。昭和電工は職務給に目標管理制度に基づく成果給を、三井化学は能力給と実績による評価給を組み合わせたのが特徴だ。能力や成果を加味した柔軟な職務給制を取り入れることで、賃金から年功要素を排しつつ従業員の意欲を引き出す仕組みにする。
昭和電工は組合員の職務を内容によって六段階に分類し、それぞれに応じた職務給を設定。さらに成果に応じて月例給で最大十万円の差がつく。成果を測るうえで必要な目標の設定と実績の把握は、個人だけでできる業務は個人単位に、工場現場などではチーム単位にする。 三井化学は組合員の職務を三段階に分類。各段階をさらに能力に応じて三ランクに分け、合計九段階の職務・職能給をまず設定する。 昇給額は前年度の職務遂行能力など実績による評価で決まり、最大で十倍程度の開きが出るという。ただし、同じ職務職能段階で同じ評価を得た場合の昇給額は徐々に低下する。各段階で昇給額の上限を定めており、その上限に達した場合は昇格しない限り賃金も上がらなくなる。
化学業界では製造現場での個人レベルの業績を把握しづらいことなどがあり、旧来型の職能資格給制度を採用している企業が多い。三井化学と昭和電工も同様だった。仕事の内容の対価といえる職務給制度は年齢や経験などによらず公平性が高い一方、内容が変わらなければ昇給しないため、そのままでは導入しづらい面もある。
両社は成果や能力などの要素を加味することで問題点を補い、より有効な賃金制度にする。
:2004/04/08 :日経産業新
大証が年俸制、全管理職に導入。
大阪証券取引所は今年度から約五十人の全管理職に年俸制を導入した。業務成果によって最大二倍の年収格差が生じる可能性があるという。管理職のやる気を引き出し現場を活性化するために、年功序列型の賃金制度を改める必要があると判断した。
2004/04/10 :日本経済新聞
東日本銀行がOBの年金減額、給付利率3%下げ
首都圏を営業基盤とする東日本銀行は1日、退職者に対する企業年金の給付を削減する方針を明らかにした。リストラの一環として退職給付債務を削減する狙い。支給中の企業年金を削減するのは銀行業界では初めてといい、公的資金を受けている大手行などを含め検討を急ぐ動きが広がる可能性がある。
東日本銀は厚生年金基金の独自給付部分の予定・給付利率を現行の5.5%から市場金利に見合った2.5%に引き下げる。OBなど受給権者900人超のうち、制度変更に必要な3分の2以上の同意を得て、厚生労働省の認可を受けた。
東日本銀は昨年8月に厚生年金基金の代行部分を返上したのを機に、年金・退職金制度の見直しを進めてきた。4月からは適格退職年金を確定拠出型年金に移行するとともに、退職金でも業績への貢献度を反映する「ポイント制」を導入する。
2002/04/02
「
退職加算金支払いを」、特定調停申請の長崎県住宅公社、再雇用10人が提訴。
債務超過に陥り特定調停を申し立てている長崎県住宅供給公社の希望退職に応じたのに退職加算金が支払われないのは不当だとして、退職後に再雇用された十人が五日、公社に未払いの加算金計約五千八百六十万円の支払いを求めて長崎地裁に提訴した。
このほか退職済みの元職員ら計三十人も、公社を相手に未払い加算金約二億三千三百万円を求め今月中に提訴する予定。
訴状によると、公社は昨年秋、退職金と加算金を支払う条件で希望退職を募集。しかし公社は昨年十二月、希望者に対して「加算金は、今後の協議結果による」ことを承諾するよう申し入れ、希望者はこれに応じ退職した。ところが公社はその後「加算金の債権は存在せず、法的に支払い義務はない」と回答。現在まで加算金が支払われずにいるという。
原告側は「だまし討ちに近い暴挙。一方的な労働条件に関する不利益変更は無効」と主張。地方労働委員会への救済申し立ても検討中という。
2004/04/06:日本経済新聞
総合型基金、深まる苦境、財政悪化・足並み乱れ
中小企業が集まって設立する「総合型」と呼ばれる厚生年金基金で給付設計や資産運用を見直す動きが広がっている。運用成績が低調で財政が悪化しているのに加え、一つの企業や企業グループで設立する「単独型」や「連合型」基金のように設立母体の強力な支援を期待できないためだ。加入する企業間の足並みの乱れから抜本策を打ち出せない場合も多く、苦境が深まりそうだ。
医薬品の中堅メーカーや卸売会社などが加盟する東京薬業厚生年金基金は受給者への給付額引き下げに乗り出す。六月から受給者を対象に各地で説明会を開き、規約変更に必要な同意数を取り付ける考え。資産残高が三千億円強と総合型基金では規模が大きく、必要数の同意を取り付けられるかが注目されそうだ。
八万人弱いる加入者の給付額については加算部分の五〇%を引き下げることを既に決めている。約三万人の既存の年金受給者についても同様に加算部分の五〇%の引き下げを目指す。
六月から東京、大阪、名古屋で開く説明会を通じて理解を求める。七月ごろに同意書を送付し、規約変更に必要な三分の二の同意を取り付けたい考え。「広報誌を通じても概要を通知し、必要数は得られる」(小柴敏英専務理事)と見ている。早ければ今秋の決算代議員会か臨時代議員会で議決し、二〇〇五年四月から給付額を減額する予定だ。
同基金の加入事業所数は約七百九十、加入者は八万人弱。数百億円の資産残高が多い総合型基金では規模が大きい。中小企業が集まる総合型基金は企業が脱退したり、加入者が各地に散らばっていたりして、給付額引き下げに難航することが多い。
二〇〇三年度に解散した九十二の厚生年金基金のうち、十八基金が総合型。昨年度の解散数九基金から倍増した。この結果、総合型の数は前年度の六百十基金から五百七十五基金と、六百基金を割り込んだ。
2004/04/05 日経金融新聞
ハウステンボスが成果主義導入。
ハウステンボスは成果主義を取り入れた新しい人事制度を一日付で導入した。給与制度も七月に変更する。会社業績と賃金原資を連動させるなどで社員のやる気を刺激。管理職は業務の成果を伴わない場合、減給や解任もあり得る厳しい制度で、担当分野への責任感を高めるという。 新制度は評価、給与、昇格、キャリア支援の各制度からなる。評価制度では社員の納得を得るために業務の成果などで自己評価を導入。会社側の評価結果は社員にフィードバックする。また管理職は業務内容ごとに数値目標を設定する仕組みを取り入れる。 給与は現在の職責・役割に応じ、改めて格付けを実施する。資格所有者への手当など、個人の業績に直接関係のないの手当は見直すという。
:2004/04/02 :日本経済新聞
リクルート10月から、全社員に完全能力主義――賃金、同期6倍差、最大。
リクルートは十月、年功の要素をすべてなくした完全能力主義の人事制度を導入する。定期昇給(定昇)と職務資格制度を全廃、半年ごとに社員の職務と実績を評価し直して賃金を決める。同期入社でも最大六倍の差を付ける。また、社歴に関係なく能力だけで社員を登用し、中途採用社員や入社一、二年目の社員をいきなり管理職に据える大胆な人事も可能にする。実力主義の徹底で中途採用や新卒で優秀な社員を確保し、組織の活性化を図る。。従来は社歴が五年以上ないと管理職の資格を獲得できない制度になっていた。
賃金の面では、社員が受け持つ職務の難易度などで賞与を含めた半年分の賃金の基礎となる金額を決め、実際の業務成果によって増減させ次の半年間に支払う。従来は過去の業務成果や勤続年数で段階的に上昇する職務資格で賃金に差を付け、管理職以下は半年ごとに四千―五千円の定昇があった。
新制度は勤続年数の長いベテラン社員が半年後に新入社員並みの賃金にいきなりダウンする可能性がある一方、能力のある若手はベテラン並みの賃金を獲得できる。人件費総額は業績によって増減させる。
社歴を人事評価に反映させないため、社外の人材も登用しやすくなる。同社は現在、年間約二十人程度の中途採用数を今年度以降は百人程度に拡大する方針。新制度を人材獲得に生かす。過去に同社を退職した有能な社員の復帰も受け入れやすくする。
2004/04/02 :日本経済新聞