退職金制度をもう一度考える
退職金の歴史
退職金の意義
退職金制度の3つの側面
退職金制度現状問題点
退職金制度の改革
退職金の歴史
|
「のれんわけ」から
退職手当規程へ
|
古くは「のれんわけ」からはじまる退職金は制度としては明治18年に王子製紙が実施した退職手当規程であるといわれている。その後大正時代には退職慰労金、弔慰金、恩給金、の3種類が出てきた。
定年は50歳、55歳、で当時の平均寿命は50歳と推定されているので老後の年金制度はあまり必要でなかったともいえる。明治から昭和初年にかけては老後保障よりも永年勤続的な意味と死亡弔意金的意味を加味した「功労報賞退職金としての退職一時金」が主であった。
|
|
昭和30年代
|
卒採用が売り手市場となり採用条件を浴して、定着向上を狙い、退職金制度を導入することもでたが、やはり一時金の制度がほとんどだった。
昭和30年代は退職時基本給×勤続年数別支給率がほとんどだった。
|
|
昭和40年代
〜50年代
|
賃上げ率昭和48年20%、昭和49年32%という時代となり、退職金への跳ね返りを懸念し退職時基本給を2つにわけ基本給を2つにわけ第一基本給を算定基礎とし、勤続年数別支給率を乗じる方式が工夫された。
同時に手当てへ賃上げを上乗せして基本給の膨張をおさえた。
一方財務負担の平準化を狙いとして年金制度への移行を行った。
これは退職一時金の社外準備、財務負担の平準化が主とした目的であった。
|
|
バブル後の現在
|
長引く不況、低金利の長期化、社外積立の不足の拡大、新会計基準導入による退職給付債務の顕在化と企業を取り巻く環境は退職金制度改革を今すぐに求めている状態となった。多くの企業の退職金規程は50年代以降の退職時の基本給を算定基礎とし、乗率かける方式のままであり、乗率は累進的で定年近くになると高なる方式である。
|
退職金の意義
古くは功労報奨退職金としての退職一時金であり、その後財務負担の平準化を狙いとして年金制度が取り入れられてきた。また定年年齢と平均寿命との間の老後の生活保障、定着を促進するための賃金の後払い、といった面が考えられる。では現在における意義は?と改めて考慮する必要があるといえる。
退職金制度の3つの側面
退職金制度について考えるとき、3つの側面のどこについての話であるか、区別することが肝要である。
|
退職金制度
|
制度の側面から見ると企業が労働者へ労働契約の一部として約束した労働債務として、就業規則、退職金規程、退職年金規程
|
|
積立方法(ファンド)
|
税制適格年金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、中小企業退職金共済生命保険等
|
|
退職給付制度(PBO)
|
新会計基準の導入による退職給付債務の顕在化
|
退職金制度現状問題点
|
低成長時代
|
企業の業績の悪化、不況のなかで拠出金が負担になってきた。
|
|
高齢社会の進行
|
労働者の平均年齢野の高齢化、定年年齢の引き上げが国の年金政策とともに義務化される。
団塊の世代の定年時に多額の退職金支払いが必要とされる。
|
|
雇用の流動化
|
若年層に定年まで転職なしに勤め上げるという意識が薄れてきた
永年勤続、定着を促す従来の退職金制度ではメリットが少なく、制度改革を求める機運がでてきた。
|
退職金制度の改革
|
制度を考える
|
退職金制度そのものの意義を企業ごとに再考する。
前払い・廃止も考慮に入れる。
基本給連動の制度は切り離しの制度とする。
現在では完全切り離しのポイント制が多く採用されている。
制度の改善策の種類
|
ベアの跳ね返り防止型
|
算定基礎を基本給に置いたままベアが退職金に跳ね返らないようにした制度
|
|
完全切り離し型
|
ポイント式(職能、役割、年齢、勤続、その他条件による)
|
|
算式型
|
シンプルな算式で計算する、定昇分間接跳ね返りあり
|
|
金額テーブル式
|
勤続年数式、等級基準加算額式、等級基準による退職金額提示式、組み合わせ式
|
|
|
積立方法を考える
|
内部積立、外部積立(中退協、生保など)
|
退職金制度のページTOPへ戻る
|